
薬用ハイドロキシアパタイトとは
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「薬⽤ハイドロキシアパタイト(<mHAP>)」は、⻭の主成分ハイドロキシアパタイトとほぼ同じ成分であり、3つの作⽤でむし⻭を予防するサンギ独⾃のむし⻭予防成分です。
薬⽤でない⼀般的なハイドロキシアパタイト(基剤・研磨剤として⻭みがき剤に配合される)とは効果効能が区別されます。
2003年には、独⾃で開発した超微粒⼦制御技術によって、ナノレベル(1ナノは 100万分の1mm)の粒⼦に制御する製法を確⽴し、ナノ粒⼦「薬⽤ハイドロキシアパタイト」となりました。
1.ひとつの成分に3つの作⽤
作⽤①⻭垢の吸着除去
サンギ独⾃の薬⽤成分「薬⽤ハイドロキシアパタイト」のナノ粒⼦は、⻭の表⾯の⻭垢や⼝腔内細菌を吸着し、除去します。
ハイドロキシアパタイトのタンパク質吸着能⼒は⼀般的に知られ、古くから液体クロマトグラフィーの充填剤として使われています。しかしハイドロキシアパタイトの合成法(形状の制御)によって、菌に対する吸着⼒が異なり、薬⽤ハイドロキシアパタイトのナノ粒⼦は特にStreptococcus mutansというむし⻭の原因菌に対して優れた吸着⼒を有しています。
⻭みがきの際、ナノ粒⼦薬⽤ハイドロキシアパタイトはむし⻭関連菌を除去し、⼝腔内環境をととのえます。

作⽤②⻭⾯の微⼩⽋損の充填
薬⽤ハイドロキシアパタイトのナノ粒⼦は、⻭の表⾯のミクロの傷を埋めて修復します。また、表⾯を滑らかにすることで、⻭垢や着⾊汚れの再付着をしにくくします。
写真は⼈⼯⻭のブリーチング後、ブリーチング材によって傷のついたエナメル質表⾯をナノ粒⼦薬⽤ハイドロキシアパタイトで処理した部分と、同⼀⻭のコントロール(未処理)部分を⽰しています。
<mHAP>処理部分は、コントロール部分と⽐べて、厚みと粗れの緩和が観察されます。

作⽤③表層下脱灰部の再⽯灰化
薬用ハイドロキシアパタイトのナノ粒子は、初期むし歯を再石灰化します。
歯垢内細菌がつくる酸や食べ物の酸により、エナメル質の表層下からミネラルが溶け出します。この脱灰した状態は「初期むし歯」、つまりむし歯の一歩手前の状態と言われます。ナノ粒子薬用ハイドロキシアパタイトはこの溶け出したミネラルを補給し、初期むし歯を再石灰化します。ラボの試験では、ヒトの抜去歯を使って写真のような表層下脱灰部の再石灰化作用が確認できます。
なお、1980年代数年にわたり薬機申請のために行った治験では、ナノ粒子ハイドロキシアパタイト配合の歯みがき剤を使った子どものグループは、同成分無しの歯みがき剤を使ったグループと比べて、むし歯抑制率に大きな有意差が見られました。(以下参照)

2.薬⽤ハイドロキシアパタイト配合⻭みがき剤のむし⻭予防効果
薬⽤ハイドロキシアパタイト配合⻭磨剤の臨床試験結果

岐阜県の小学生181人(男子92人、女子89人)に薬用ハイドロキシアパタイト配合歯みがき剤とプラセボ(無配合)歯みがき剤を、1日1回給食後3年間にわたって使用させた。
その結果、薬用ハイドロキシアパタイト配合歯みがき剤とプラセボ歯みがき剤には、う蝕予防に有意な差が認められ、またその抑制率は男子では36%、女子では56%であったと報告している。薬用ハイドロキシアパタイト配合歯みがき剤は明らかなう蝕抑制率を示した。
出典:「ハイドロキシアパタイト配合歯磨剤のう蝕抑制効果」可児瑞夫(歯科ジャーナル)