CATALYSTS
触媒
アパタイト触媒が拓くグリーンサスティナブルケミストリー
現在私たちの生活には多くの石油資源が使われ、将来的な枯渇への懸念とともに地球の環境保全に対する関心が高くなっています。
サンギはハイドロキシアパタイト(HAP)の触媒によってバイオマス由来の原料から様々な有用化学品の製造技術を開発し、石油資源に依存しない触媒プロセスを目指しています。
本プロジェクトは1990年代にバイオガソリンの合成研究から始まりました。サトウキビやコーンなどの非可食部分を醗酵して得られるバイオエタノールをHAP触媒に接触させると、ガソリンの代替となる組成物の合成に成功できました。その後バイオエタノールその他のバイオマス由来原料による有用化学品の合成に成功しています。
HAPは基本構造を大きく変えずに化学的組成を変えずにカルシウムやリンを他の元素に置換したり、化学的組成を変えて、様々な物理化学的特性を持たせることができます。
サンギはHAPの特性をコントロールする技術により、他の触媒には見られない触媒機能を多くの特許で登録しています。これらの技術は工業スケールにまで発展し、アパタイト触媒の工業生産を可能にしています。
これまでNEDO*の助成や大学・他企業との共同研究を重ね、環境に優しい技術として注目されています。サンギはこれからも将来を見据え、この技術を通して持続可能な低炭素社会の実現に貢献すべく尽力していきます。
*国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構