新たな歯科治療システムとして開発を進めているパウダージェットデポジション（Powder Jet Deposition／PJD）法は、歯に対してHAP粉体を吹き付けて新しいエナメル質層ができる画期的な新技術です。産学官連携プロジェクトとして、サンギが独立行政法人科学技術振興機構（JST）と東北大学大学院の工学研究科と歯学研究科と共同で開発を進めています。

精密加工技術分野で開発された微粒子を対象物に高速噴射して付着させる技術を歯科の分野に応用したもので、歯科用PJD装置(ユニット及びハンドピース)と、PJD専用のHAP粉体からなるシステムです。

エナメル質と象牙質にHAP成膜層を形成させた場合、走査型電子顕微鏡の観察では歯質とHAP成膜層との界面には間隙がなく、一体となっていることが確認されています。
生体親和性の高いHAPを用いるこのシステムは、将来歯科の治療において

• 窩洞の充填
• 露出した象牙細管の封鎖
• 変色した歯の色調改善

など、多くの治療法への応用が期待できます。